公益社団法人日本歯科技工士会

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インボイスと歯科技工所

歯科技工所管理委員会
 
2023年10月から消費税制度が変更されます。
インボイス制度と歯科技工所について簡単にお知らせします。

歯科技工所と消費税制の前提

1.歯科技工所は、消費税の課税対象業種です。
2.社会保険歯科診療の点数には、消費税支払い分があらかじめ補填済みです。
3.ほとんどの歯科医療機関では、消費税の納税額の計算にインボイスは要りません。
4.歯科技工所は件数ベースで免税4割・簡易課税3割・本則課税1割が混在しています*1
5.免税の歯科技工所は、取引先がインボイスを必要としているか否かを考え、自社の対応を判断します。
6.免税の歯科技工所は「適格請求書発行事業者」と届け出たら、免税ではなくなります。
7.消費税ステータスの“組合せ*2”次第で、相当数の歯科技工所ではインボイス対応が要りません。

*1;2018年「歯科技工士実態調査」報告書から
*2;参照 組合五類型(歯科技工所における消費税インボイスの代表的な組合せ)

組合
せ例
組み合わせ 歯科技工所の選択肢 理 由
(A) (B) (C)
歯科技工所 歯科医療機関
(売上相手先)
外注先
(支払相手先)
1例 免税又は
簡易課税
免税又は
簡易課税
免税又は
簡易課税
現在のステータスを維持 インボイス制度の影響を受ける者がいないため
2例 免税 本則課税 免税又は
簡易課税
課税事業者(本則・簡易)を検討 売上相手先において消費税の仕入税額控除が取れなくなるため
3例 免税又は
簡易課税
免税又は
簡易課税
本則課税 現在のステータスを維持 売上相手先、支払相手先への影響は無いため
4例 免税 本則課税 本則課税 課税事業者(本則・簡易)を検討 売上相手先において消費税の仕入税額控除が取れなくなるため
5例 本則課税 免税又は
簡易課税
免税 連携(≒外注)歯科技工所との取引関係を再検討/調整 「自社の消費税仕入税額控除」が取れなくなるため

免税または簡易課税事業所
*[免税歯科技工所]も、材料仕入や光熱・移送等では消費税を支出済みです。
*[免税歯科技工所]と[課税歯科技工所]との間の連携歯科技工取引でも適正な消費税転嫁が必要です。
*「外税カルテル」の失効によって、適正に転嫁しづらい状況が二次的に影響する懸念が指摘されています。
*取引先の消費税ステータスの状況や経営指向によっては、インボイスへの“対応が要らない”歯科技工所もあります。

本則課税事業所
* 適格請求書発行事業者として登録した場合には、インボイスの発行義務を負います。
*「外税カルテル」の失効による変化はあり得ます。
*[免税の歯科技工所]からの仕入額控除の扱いについて経営判断が必要となります。
 
妥当な理解と経営判断
歯科技工所の経営者は、
(1)インボイスの仕組み  (2)歯科におけるインボイスの特殊性
(3)自社の売上と取引先のインボイス必要度  (4)自社が何をするか、あえてしないか
などを検討します。
 

資料

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