2022年応募総数は2,041句でした。
たくさんのご応募、誠にありがとうございました。
入選作品は以下の通りです。
(寸評:全日本川柳協会・新家完司常任幹事)
特選
【表彰状、商品券(3万円分)】
食いしばる 歯があってこそ 頑張れる (兵庫県/ターザン)
【寸評】
普段はにこやかな顔をしていても、気合を入れて頑張るときには歯を食いしばって厳しい顔つきになります。特に奥歯は食べ物を噛み砕くだけではなく、「ここ一番!」というときの頑張る心まで強力にサポートしてくれます。
秀句
【表彰状、商品券(1万円分)】
強い歯が 老いも病も 噛みくだく (京都府/さなちゃん)
【寸評】
「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という8020運動に象徴されるように、強い歯は老化を防ぎ病気を遠ざけてくれる高齢者には力強い味方です。
歯ブラシと 歯間ブラシの 二刀流 (鹿児島県/盟主クサイ)
【寸評】
大リーグで活躍する大谷翔平はピッチャーとバッターの二刀流ですが、歯磨きの二刀流は、歯ブラシと小さな歯垢まで取り除いてくれる歯間ブラシとの二刀流。
佳作
【表彰状】
抜けて知る 入れてなお知る 歯の威力 (大分県/マーガレット)
【寸評】
抜けてしまったときの喪失感と食べ難さ。入れ歯をして改めて歯の大切さとその力を感じます。
百歳を 見据え日頃の 歯の手入れ (埼玉県/片道)
【寸評】
百寿者があたりまえの時代になってきました。その仲間入りをするためにも先ず歯の手入れです。
明日から いいえ今から 歯の手入れ (岡山県/ガンバレパンダくん)
【寸評】
「明日から」と言っていては、また「明日から」になります。思いついたら今すぐ始めましょう。
グルメより スルメも噛める 歯を所望 (埼玉県/マッチ坊)
【寸評】
高価なご馳走は脂身が多くて体には良くない感じです。グルメよりスルメを噛める強い歯を。
入れ歯して 持続可能な 噛み心地 (東京都/散歩道)
【寸評】
流行語になった「持続可能」。大切な食事の「噛み心地」こそ、ずっと続いてほしいものです。
歯を治し 健康寿命 延ばす祖母 (山形県/置楽)
【寸評】
日常生活が制限されることなく楽しめる健康寿命。それを支えてくれる味方こそ丈夫な歯。
矯正は 今だ!マスクが 隠れ蓑 (熊本県/歌仙草)
【寸評】
コロナ禍のせいでマスクをしていても不自然ではない今こそ、歯を矯正する絶好のタイミング。
マスク取り 笑顔際立つ 歯の白さ (島根県/寺田天海)
【寸評】
コロナ禍が収まってマスクを外したとき、手入れしていた白い歯が笑顔を引き立ててくれます。
入れ歯なら 日本がいいよ 外人さん (神奈川県/糸車)
【寸評】
円安で外国からの観光客が増えている昨今。入れ歯を目的の人も増えてきそうな気配です。