公益社団法人日本歯科技工士会

HOME

会員ページ

English

『日本歯技』2019年3月号巻頭言




歯科技工士にとっての『働き方改革』

 今、政府が進めている『働き方改革』は、一億総活躍社会を目指した施策であり、「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」「育児や介護との両立など、働く方のニーズの多様化」などの課題解決に対応するためのものである。2019年4月1日から順次施行される「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」の骨子である労働条件については、私たち歯科技工士を取り巻く環境にあっても早急に対応しなければならない喫緊の課題である。
 歯科技工所に限らず、使用者は労働者を一人でも雇用すれば、労働時間の厳守、有給休暇の取得、社会保障制度(社会保険、厚生年金、雇用保険等)への加入など、人を雇う上でのルールをクリアしていかなくてはならない。一方、労働者にとって生活の基盤となる賃金は重要な問題である。はたして社会保険制度を拠り所とする歯科技工士の労働賃金は妥当なのだろうか。
 日本歯科技工士会では3年ごとに「歯科技工士実態調査」を実施している。最新の調査は2018年に実施され、今春、結果が公開される予定である。内容の一部を見てみると、回答者のおよそ3割が年収300万円未満であり、1日の労働時間が11時間以上と回答した人がおよそ4割に及び、しかも、およそ6割の回答者が週休2日を確保できずに働いているという現実がそこにある。
 組織の充実を目指した、日本歯科技工士会の中長期総合計画である『7』プランも、間もなく最終年度を迎える。私たちの重要政策である経済的諸問題解決に向けた取り組みも関係者の理解を深める施策が始まった。厚生労働省も「歯科技工士の養成・確保に関する検討会」や「歯科技工業の多様な業務モデルに関する研究」など、歯科技工士を取り巻く環境改善に向けて積極的に取り組んでいる。歯科技工士、歯科衛生士が中心となる映画も公開された。フォローの風は間違いなく吹いている。行政、関係団体、そして国民の代表者と会話を重ね、時代の節目に相応しい改革を起こすのは、今しかない。
 今後、『働き方改革』という変化の波をかぶり、笑顔の向こうに…、そしてその先で、歯科技工士が真に笑顔でいられるようにしなければならない。
 
 

HOMEへ戻る

ははは川柳 入会のご案内 初めてログインする会員の方はこちら 生涯学習カレンダー